学校の先生が大変な理由 ~なぜブラック化するのか~

学校の先生が大変な理由

こんにちは。元公立小学校教員歴15年の、さとさとです。

ここ数年、学校現場がいかにブラック企業かという話題やニュースをよく見るようになりました。
それに後押しされるように勤務環境の改善がようやく進んでいるところですが、まだまだです。
では、なぜそんなに大変なのか。その理由を考えていきたいと思います。

 

教員の勤務形態

勤務時間

黒板と先生

今現在、教員の勤務時間は7時間45分+休憩45分となっています。

さとさと
僕が働き始めたころは8時間でしたが…十数年前に勤務軽減の一環として15分短くなりましたね。
15分短くなったところで、定時に帰れることなどほぼないので、いったい何が勤務軽減なのかと…(笑)
ちなみに、休憩の45分は、だいたい放課後に割り当てられています。
3時30分~4時15分とか、3時45分~4時30分などが一般的ですかね。
学校によって、または自治体によって違います。
でも、この時間に休憩している人なんていません
みんな、宿題やテストの丸付け、授業の準備、教材研究、事務仕事、学年だよりや学級だよりの作成等しています。
なぜならば、それ以外の時間は会議、研修がたくさん入っているから
ホントもうね、会議会議って、多すぎるくらい入っています。
自分の仕事ができる時間って、勤務時間内だと本当にないのです。
保護者から電話でもかかってきた日には当然対応しないといけませんし。
(休憩時間だろうと、定時後だろうと、対応できませんって訳にはいきませんよね(笑))
結局、定時後も仕事をするのが当たり前でした。
ちなみに、休み時間や給食の時間は、教員は「勤務時間」です。休憩時間ではありません。
休み時間も子どもたちのことを見なくてはいけないし、または音読カードなどのチェックをしていたり…
給食の時間はもちろん「お昼休憩」などではなく、給食指導ですし。
給食当番の子どもたちに指示し、配膳し、「いただきます」をしたら自分は10分で食べ終えて、おかわり対応や残飯が少なくなるように声掛けをしたり…特に今はコロナの影響で、給食中のルールもたくさんあったので大変でしたね。
そんなわけで、「休憩する」という概念はありませんでした。

残業代は?

教員には、残業代が出ません!これがブラックである一番の理由!
正確にいうと、基本給の4%分を教職調整額として支給する代わりに、時間外手当などは一切でないというもの。

これは、教職の特殊性から、約50年前にできた「給特法」という法律で決まったことです。
当時は、教員の残業時間は月平均で8時間ほどだったので、換算すると基本給の4%くらいでちょうど良かったようですが、現状に合ってません。

 

さとさと
初任のころ、実際に働いている時間で給料を割ったら、時給610円くらいだったのを覚えています(笑)
この「給特法」についても、数年前から訴えている方々がいますが、何も変わっていないのが現状です。

実際の勤務状況

勤務時間や残業などについて見てきましたが、では、実際にはどのように働いているのでしょう。

さとさと
僕が実際に働いていた時のことを書きたいと思います。
  • 朝7時30分ごろ、学校に着く。教室の窓を開け、一日の準備。
  • 8時15分:出勤時刻。子どもたちが登校してくる。
  • 3時30分ごろ:子どもたち下校。
  • 3時45分~4時30分:休憩時間(という名の、自分の仕事ができる時間)
  • 4時30分~:各種部会、委員会(会議)
  • 4時45分:退勤時刻(のはずが、会議などが終わらないことも多々)
  • 4時45分~:次の授業の準備、丸付け、保護者対応、事務作業など。
  • 7時ごろ:退勤

というのが基本的な流れだったと思います。

テストの丸付けが、1セットだいたい30分~1時間くらいかかるので、それだけで休憩時間の45分は終わります。
(30人のクラスで、1枚を裏表合わせて1分で終わらせて30分+成績処理ソフトへの点数入力の時間ですからね。
国語の記述式の部分が多いと、この時間では到底終わらない…)

漢字のミニテストだと、20分くらいで終わっていたような気がしますが、こちらは枚数も多いですからね。

これらにプラスして、週末には「週案簿提出」(次週の授業計画を出す)。
月末には、学年だよりの作成。教材発注などの会計簿。
学期末には、成績処理、通知表の作成。

などがプラスされます。

特に成績処理の時期は、夜遅くまで残っていたり、土日に学校へ行って仕事をしていました。
(個人情報の取り扱いが厳しくなって、家に持ち帰ってできる仕事が減り、どうしても学校へ行かなくてはならない。)

また、コロナ対応では、教室・廊下・配膳台などの消毒作業が放課後に入ってきましたね。

 

まとめ

学校の先生が大変な理由。その多くは、守られない勤務時間と、仕事量の多さ。
突然来る保護者対応、そしてそれらが残業代などに反映されないこと。
どれだけ働いても、昇給はほぼ年功序列です。

多くの先生方は、教育に対する熱意や子どもたちへの情熱で働いています。

でもそれでは、通用しない時代が来る。
実際に教員採用試験の倍率は下がる一方ですし、大学の教育学部への志望者も減っている現状。

ただ、これから数年は、教員志望者が減っても、教員採用者数も減っていくので、なんとかなるでしょう。
(これからは、各自治体とも教職員の退職者が少ない世代になってきます。)

おそらく、各自治体や国が本気で焦るのは、退職者が大量にいるのに志望者が少ない、今から数十年後だと思います。
そのときになって初めて、本当の意味で、教員のブラック化が解消されるような気がします。

学校の先生が大変な理由
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