間違えて先生を「お母さん」と呼んでしまうのはなぜか?

  • 2021年11月11日
  • 2022年2月28日
  • 雑学
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間違えて、先生を「お母さん」と呼んでしまうのはなぜか?

こんにちは。元公立小学校教員歴15年の、さとさとです。

先生のことを「お母さん!」と呼んじゃう問題。これってあるあるなんですかね。

子ども
お母さん!…あっ…先生…
さとさと
えっと、先生はあなたのお母さんでもなければ、そもそも女性でもありませんけど…?(笑)
子ども
えへへ

と、いうようなやりとりを、教員時代よくしていました。

この現象、実はアメリカのある大学で研究され、論文まで発表されてます!

なぜ先生のことを「お母さん」と呼んでしまうのか。

詳しくみていきましょう。

 

呼び間違えた経験のある人はどれくらいいる?

僕自身も、先生に向かって「お母さん」と呼んでしまい、恥ずかしい思いをしたことがあります。

では、実際にどれくらいの人が呼び間違えた経験があるのかというと、ある調査では約40%の人が経験アリと答えています。

結構な数の人たちが呼び間違えているようですね。
やはり、”あるある”なのでしょうか。

 

米デューク大学の研究

米デューク大学で、心理学と神経科学を専門にするデビッド・ルービン教授の研究チームは、5回にわたるアンケートを実施し、1700名以上の対象者の”呼び間違え”に関する回答を調査しました。

結果は、

  • 親しいほど間違える
  • 家族や友人の名前を間違えることが多い

ということが分かったそうです。

親しいほど間違えるというのは、同じカテゴリーに分類されている人同士で間違えるとされています。
例えば、「家族」「友人」など。

長男を次男の名前で呼んでしまったり、仲のいい友人を同じく仲のいい別の友人の名前で呼んでしまったりといったように、自分の中で同じカテゴリーに分類されている人同士で間違えてしまうそうです。

 

まとめ

つまり、先生を「お母さん」と呼んでしまうのは、先生とお母さんが同じカテゴリーに分類されているということです。

先生が「家族」カテゴリーに入ってしまうほど、その子と先生の関係が良いということです。

ちなみに、この呼び間違えに性別はあまり関係しないようです。

さとさと
僕も、「お母さん」と呼ばれたことは何度もありますが、「お父さん」と呼ばれたことはないです。
子どもが、先生とお母さんを呼び間違えてしまうような状況、例えば勉強しているときだったり、何か聞きたいことがあるときだったりという状況は、お父さんよりお母さんと関わる方が多いのだと思います。
だから、先生の性別に関わらず、「お母さん!」と無意識に言ってしまうのではないでしょうか。
もし、お子さんが『今日、先生のことを「お母さん」って言っちゃったんだー。』なんて話をしてきたら、お子さんと先生の関係は良好なのだなと思っていいですよ。
(参考)
By Samantha A. Deffler, Christin M. Ogle, Cassidy Fox, and David C. Rubin「Psychology suggests that when someone calls you the wrong name, it’s because they love you」
間違えて、先生を「お母さん」と呼んでしまうのはなぜか?
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